Report 活動報告
沖縄の高校生が海洋保全活動のサポーター募集コンテンツ制作に取り組みました。
2024/04/05
沖縄県立美来工科高等学校の生徒たちは、沖縄の海洋保全プロジェクトに参加し地元の海洋環境を守るための大切な一歩を踏み出しました。生徒たちはサンゴ礁の重要性を啓発し、海洋環境保護のメッセージを広めるためのコンテンツ制作に取り組みました。彼らが学び体現しているSDGsの教育を通じて、海の重要性を理解した熱意と創造性を発揮しました。制作発表会では、ユニークなコンテンツが披露され、特にゴミ箱型パンフレットが注目を集めました。この実習を通じて、生徒たちは知識を実践に変え、海洋保護の重要性を広く伝える力を身につけました。この活動は、一般社団法人恩納村マリンレジャー協会とビットノット株式会社が共同で進めるもので、沖縄の海を未来にわたって守り続けるためのサポーターを広く募集しています。
美来工科高等学校の仮想クライアント実習
恩納村マリンレジャー協会がクライアントとなり沖縄県立美来工科高等学校コンピュータデザイン科の生徒に、サポーターを募集するためのコンテンツ制作を依頼するという実習です。
実習の目的は、生徒たちがクライアントの要望や課題をヒアリングし、その課題を解決するためのコンテンツを提案するという現実のプロクリエイターと同じ過程を体験し学んでいくことです。この取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)の教育としても非常に価値があり、生徒たちに沖縄の海の重要性と保全の必要性について深く考える機会でもあります。
サンゴ礁の生態系は、海の生物多様性にとって極めて重要な役割を果たしています。事実、海に生息する魚類の60%以上がサンゴ礁の環境で生活しており、これらの繊細な生態系は多くの種の生存に不可欠です。日本において、サンゴ礁の大部分が沖縄の海に位置しているため、この地域は特に貴重な海の生態系を保有しています。
しかし、これらの価値あるサンゴ礁は、気候変動、沿岸部の開発、そして生活ゴミの増加などにより、危機的な状況に直面しています。これらの要因はサンゴの健康を脅かし、生態系全体のバランスを崩す可能性があります。
このような背景の中、恩納村マリンレジャー協会は、沖縄の海の豊かさと生物多様性を守るために、積極的な保護活動を展開しています。協会は、地域コミュニティや訪問者に対し、海洋保護の重要性を啓発するとともに、実際の保全活動を通じて沖縄の海の健全性を維持し、向上させるために努めています。
サンゴ礁の保護は、単に美しい海を守ること以上の意味を持ちます。それは、生物多様性の保全、地球の健康の維持、そして私たち人間自身の生活の質にも直結しているのです。沖縄の海が直面するこれらの課題に対処し、その貴重な海洋環境を未来世代のために守ることは、私たち全員にとっての重要な使命であると言えるでしょう。
生徒たちが学び、そして体現しているSDGsの一つ、「海の豊かさを守る」という目標は、単に海洋環境を保全するということを超えた深い意味を持っています。この目標の追求は、自然界の相互依存を理解し、陸上の生態系を保護する(「陸の豊かさを守る」)、そして持続可能な都市とコミュニティを構築すること(「住み続けられるまちづくりを」)という他のSDGsの目標と深く結びついています。
海と陸は、水の循環、気候の調整、食料の供給といった、生命を維持するための多くの基本的なプロセスを通じて互いに関連しています。海洋環境を守り、その生物多様性を保持することは、陸地の生態系の健康を促進し、私たちが暮らす地域の生態系サービスを向上させることに貢献します。このような相乗効果は、最終的には地球全体の持続可能性を強化することに繋がります。
この理解を基づき、生徒たちはクリエイターとしての大切な役割を担っています。彼らは、海洋保護のメッセージを広め、行動を促すための創造的なコンテンツを作成するという責任を持っています。この取り組みは、視覚的コミュニケーションを利用して、社会全体の意識と行動に変化をもたらすことを目的としています。
生徒たちによって生み出されるコンテンツは、海洋保護の重要性を際立たせるだけでなく、持続可能な未来へ向けての行動を促進するための重要な一歩となります。この教育的な取り組みは、環境問題への深い理解と責任感を持つ次世代を育成し、地球規模での持続可能な発展に寄与する基盤を築くことを目指しています。
ポスター、パンフレット、WEB広告用バナーの制作発表会
生徒たちは、このクリエイティブな挑戦で素晴らしい協力とチームワークを示しました。私たちクライアントの要望に応えるため、彼らは2ヶ月半の期間を費やし、アイデアを共に練り上げ、デザインを精緻にし、多彩なコンテンツを創り出しました。この過程では、積極的な意見交換、様々な試みに挑戦してくれました。
実習のクライマックスである制作発表会では、生徒たちは用意したプレゼン資料を通じて、自らが制作したコンテンツを披露しました。この場では、各チームがそれぞれのユニークな視点と創造性を生かした作品を発表してくれました。これには、直接海に出向いて撮影に成功した写真をフィーチャーしたポスターや、世界中の人々に呼びかけるため多言語で訴える広告、ダイビングの精密な動きを捉えたバナー、さらには恩納村マリンレジャー協会の幅広い活動を紹介するパンフレットなどが含まれていました。
これらの作品は、生徒たちの創造力の高さと、彼らが持つ沖縄の海を守るための熱い想いを物語っています。彼らの努力と情熱は、地域社会にポジティブな影響を与えるだけでなく、未来への希望をも示しています。
特に注目されたのは、組立式のゴミ箱をモチーフにしたパンフレットセットでした。このユニークなアプローチは、「手に取りたくなるパンフレット」というコンセプトを物理的な形で表現し、視覚的な魅力と実用性を兼ね備えていました。
この実習を通じて、生徒たちはただ知識を学ぶだけでなく、それを実際の行動に変え、具体的な成果を創出する力を身につけました。沖縄の海を守るための彼らの熱意と努力は、私たちクライアントの期待を遥かに超えるものであり、彼らが制作したコンテンツは、海洋保護の重要なメッセージを広く伝えるための強力なツールとなりました。
ゴミ箱型パンフレットの組み立て
印刷したゴミ箱用紙を他のチームの生徒たちの協力を得て組み立て実習。生徒たちは一枚一枚を慎重にカットし、接着剤を使って丁寧に組み立ててくれました。
生徒たちが心を込めて制作したゴミ箱用紙の組み立ては、他のチームの仲間たちとの協力の下、慎重に行われました。彼らは一枚一枚を細心の注意を払いながらカットし、接着剤を用いて愛情を込めて組み立ててくれました。
私たちの海の豊かさを未来にわたって守り続けるために、生徒たちのこのような献身的なサポートに応えることは、私たちにとっても大切な使命です。これからも、海洋環境の保全活動に一層の努力を傾けて参ります。
また、生徒たちが作り上げたパンフレットは、恩納村マリンレジャー協会が誇る会員ショップに飾られています。恩納村を訪れる際には、ぜひ、これら高校生の手によって制作されたパンフレットをご覧いただき、そのメッセージに耳を傾けてみてください。
マンスリーサポートMORIBITO(守り人)とは
自然を守る人と応援する人を結ぶ活動をしています。
自然環境は私たち人間の影響によって危機的な状況です。気候変動、温暖化、海面上昇、自然林減少、サンゴ白化、海洋の酸性化、プラスチック汚染、生物種の激減、生態系の破壊など様々な問題があります。
自然を守るために、自然を魅せるネイチャーガイドやインストラクターたちが、担う役割は非常に大きいと考えています。多くの人に自然のなかを案内して、美しい景色やそこに生きる多様な生物の魅力を伝えています。彼らを通して自然に触れた人は感動し「自然を好きな人」になっている。そして都会に戻っても自然を想い出し守りたいと思うでしょう。
都会で暮らしながら、想い出の自然を守る活動に参加するには、距離や時間の壁がありカンタンではありません。そんな離れた土地から自然を守りたいと思う人に、自然を守る人たちを応援してもらうことができます。離れていても一緒に自然を守ってもらいたい。そして、また想い出の土地の自然を再び訪れて欲しいのです。きっと、以前来た時よりも豊かな自然があなたを待っています。
私たちが目指す自然の守り方は、自然を魅せる人や自然ともに暮らす人を豊かにし、自然を好きな人を増やし、自然を守る力を集めることです。
【マンスリーサポートの活動詳細】
美しい恩納村の海とサンゴには、今、継続的な保護と管理を必要としています。
【一般社団法人 恩納村マリンレジャー協会】
恩納村で事業を営む事業者の方の為、地域と共存共栄を目指し、恩納村を訪れる観光客の皆様に安心してマリンスポーツに参加して頂けるよう事業者のサポートをおこないます。
- 黒潮潜水
- スローライフマリンサービス
- ソードフィッシュ
- トゥルーノース沖縄
- 株式会社ナチュラルブルー
- ブルーオーシャン
- Pro Scuba Team SEALs
- ベントスダイバーズ
- マリンクラブUMI
- マリンクラブクレア
- マリンクラブナギ
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